いびきの治療と原因

もっと早く睡眠時無呼吸症候群を治療しておけば、心筋梗塞・脳梗塞にはならなかった、あるいはなるのをもっと遅らせたでしょう。

いびきの検査と治療法

子どものいびきは要注意

子どものいびきは要注意

子どものいびきは警告音

子どものいびきは、ある意味大人より深刻です。

そもそも健康な子どもはいびきをかかないもの。

ですから、お子さんがいびきをかいていたら「息が苦しい」「酸素が足りない」という警告なのです。

原因

子どものいびきは大抵、扁桃とアデノイドの肥大が原因です。

扁桃もアデノイドもリンパ組織の1つで、体を病原体から守っています。

3~6歳くらいの子どもの場合、これらが大きいのはごく自然なことですが、大きくなりすぎて上気道を塞ぐようになると問題です。

子どもは元々上気道が狭いので呼吸が苦しくなり、睡眠中はいびきや無呼吸がみられるようになります。

また、もう少し年齢が高くなると、アレルギー性鼻炎による鼻づまりや小児肥満が原因に加わるケースもあります。 (さらに…)

家庭でできる治療法

家庭でできる療法

いびきを治すために家庭でもできることといえば、まず体重を減らすことです。

CPAPの治療を受けている人でも肥満がある程度改善すれば、CPAPを「卒業」することができます。

また、睡眠時無呼吸症候群だけでなくメタボリックシンドロームや様々な生活習慣病の改善にも効果があるはずです。

治療法というわけではありませんが、寝る姿勢も大切です。

横向きに寝るだけでいびき改善に大きな効果があります。 (さらに…)

薬

薬による睡眠時無呼吸症候群の治療は、現時点では本質的でないと考えられていますが、補助的療法として用いられて効果を上げるケースもあります。

まず、無呼吸・低呼吸に対して呼吸を刺激するアセタゾラミドが、睡眠時無呼吸症候群の治療薬として保険適用にもなっています。

しかし、血液を酸性にして呼吸を刺激するものであり、手足のしびれが起きたり活動時に呼吸が荒くなったりする副作用があることから、ほとんど使用されていません。 (さらに…)

マウスピース(スリープ・スプリント)

マウスピース(スリープ・スプリント)

軽症~中等症の睡眠時無呼吸症候群では、マウスピースも高い効果を上げています。

マウスピースとは、歯科口腔外科で作る口腔内装具(PMA)で、スリープ・スプリントとも呼ばれます。

マウスピースというとボクサーが使用するようなものを想像しがちですが、治療器具としてのマウスピースは睡眠中のあごの位置を固定する装具です。 (さらに…)

耳鼻科的な処置

耳鼻科的な処置

耳鼻科的な処置が睡眠時無呼吸症候群の治療に有効な場合もあります。

いびきの主な原因が上気道の軟部組織(軟口蓋、扁桃、舌など)にある場合です。

最も代表的なのは、咽頭形成術(UPPP)です。

具体的には、口蓋垂(のどちんこ)が長すぎる場合は短く、扁桃が肥大している場合は切除し、咽頭側壁の膜(口蓋弓)の余分な部分を切除したり縫い合わせたりして咽頭腔を広げます。

この手術による無呼吸の改善率は、約50%で決して高いとは言えません。

また、一度は治ったいびきが再開するケースもあります。 (さらに…)

CPAP療法

CPAP療法

高い治療効果

減量療法は誰でもすぐにできる方法ですが、決して簡単ではありません。

体重を減らせる人は限られ、効果が出てくるまで時間もかかります。

そこで、減量と並行して勧められるのが、睡眠時無呼吸症候群に最も有効といわれているCPAP療法です。

CPAP(シーパップ:Continuous Positive Airway Pressure)は正式には「持続性陽圧換気療法」といい、眠る時に鼻マスクをつけ、そこに圧をつけた空気を送り込むことによって上気道の閉塞を防ぎ、睡眠中の気道を確保する治療法です。

医療機器の進歩により、手のひらサイズの大きさになっています。

中等症以上の睡眠時無呼吸症候群の患者さんは、この療法が第1選択になっています。

治療効果はとても高く、ほとんどの患者さんでいびき・無呼吸が消失します。

睡眠が分断されることがなくなり、睡眠の質が改善されるので、初めてCPAPをつけて寝た翌朝、「こんなに熟睡したのは何年ぶりだろう」と言う患者さんも珍しくありません。

日中の眠気や居眠りもなくなり、高血圧症などの合併症も改善されます。

CPAP治療を続けた人はそうでない人に比べて、心臓病や脳卒中などが減り、寿命が延びるという研究報告もあります。

また、CPAPは中枢型睡眠時無呼吸症候群にも有効です。

特に慢性心不全でチェーンストークス呼吸を伴う中枢型無呼吸がある場合、CPAP治療によって生命予後が改善されるといわれています。

ただし、在宅酸素療法でも改善することがあるので、どのような治療を選択するかは専門医に相談してください。 (さらに…)

治療

治療

睡眠時無呼吸症候群の治療方法には、減量療法、内科的な鼻マスク量治療(CPAP治療)、耳鼻科的な処置、歯科口腔外科での口腔内装具(マウスピース)の作成などがあります。

軽症の人は、食事療法・運動療法による減量や飲酒を控えるなどで症状が軽くなったり、いびきをしなくなったりすることもあります。

中等症~重症の人は、CPAP治療が第1選択として挙げられ、原因によっては耳鼻科的処置(鼻閉の治療・上気道狭窄の解除)、マウスピースによる治療になることがあります。 (さらに…)

数値だけでは判断できない場合

数値だけでは判断できない場合

どのような病気でもその治療目的は(1)生命予後の改善、(2)QOLの改善です。

少々乱暴に言い換えると「早死にしないようにすること」「今困っている症状を治すこと」になります。

ところが、実際には悩ましいケースがあります。 (さらに…)

治療が必要な場合

治療が必要な場合

睡眠時無呼吸症候群と診断される時:

1時間あたり5回以上の無呼吸・低呼吸があれば睡眠時無呼吸症候群と診断されます。

自覚症状も必要です。

最近は、AHI15以上では日中の傾眠が確認されなくても、将来高血圧症や心臓病などにかかる危険が高くなるという研究から、自覚症状の有無にかかわらず、睡眠時無呼吸症候群と診断すべきという考えもあります。

*閉塞型と中枢型

睡眠時無呼吸症候群には閉塞型と中枢型がありますが、鑑別はポリソムノグラフィー検査ではっきりします。まず口および鼻での気流が停止していれば無呼吸があることが分かりますが、さらに胸部や腹部の動きも止まっていれば、その無呼吸が中枢型のものと分かります。

一方、閉塞型は胸部・腹部は呼吸運動をしていますが、動きが逆になり、有効な換気運動になっていません。

中枢型と閉塞型では原因や経過が異なるので、どんなタイプの睡眠時無呼吸症候群なのかを見極める必要があります。 (さらに…)

治療が必要でない場合

治療が必要でない場合

検査や診断の結果、「積極的に治療を行う必要はない」となるのが「いびき症」です。

睡眠中にいびきはかいているが無呼吸はひどくなく、日中の眠気などもほとんどないケースです。

この場合はもう少し様子を見ても構わないことが多いですが、例外もあります。

1つは高血圧症などの合併症がある場合。

高血圧症の多くは原因のはっきり分かっていない本態性高血圧症ですが、睡眠中の無呼吸が本態性高血圧症の一因らしいと分かってきました。 (さらに…)