見える化経営

これを見た方には『百見は一行にしかす』の精神でぜひ実行に移していただきたいと思います。可視化経営で先の見えない時代を乗り切りましょう。

『顧客の可視化』で営業現場は活性化する
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  • 『経営の可視化』というと、社内にばかり目が向きがちですが、企業経営を支える要素は社外の顧客にもあります。
  • 顧客には、既に取引がある実際の顧客だけではなく、まだ取引はないが将来したいと考えている見込み客、すなわちマーケットも含まれます。
  • どのような顧客がいて、その顧客とどのようなやり取りをして、将来その顧客とどのような関係を構築したいと考えているのかは、その企業の未来を可視化する上で欠かせないポイントです。
  • もちろん、過去の顧客との関係や取引は、売上や利益など社内の財政状態、業績として認識されます。
  • しかしあくまでも過去の顧客であって、これからの顧客を知ったことにはなりません。
  • 過去や現代だけでなく、将来の顧客までも可視化し、営業現場を活性化する方法についた解説していきます。

『顧客の可視化』で営業現場は活性化する

IT日報の活用で、見えないはずの顧客が見えてくる

顧客の情報を社内にフィードバックする営業担当者

顧客は社外にいて、自分たちの思いように動いてくれたり情報をくれたりすることはありません。

個人情報保護の観点からも、顧客の情報を簡単に収集することはできません。

そこで登場するのが営業担当者です。

営業担当者は社外にいる顧客に対してアプローチし、その場に行かなければ見えない情報を収集して社内にフィードバックする諜報部員役でもあります。

現在は、単に商品を売り込めば売れる時代ではなくなっています。

常に顧客のニーズや競合の動きを把握し、それに対して必要な商品開発や生産、仕入、サービス提供を行っていなければ、どんなに営業担当者が足繁く通い、顧客に愛嬌を振りまいても安定した成果を上げることはできません。

顧客現場、マーケット現場に出向き、そこでの情報を吸い上げ、社内に向けて可視化し、それに対する新製品や新サービスなどを、また顧客に対してフィードバックしに行く情報媒介要員が営業担当者といえます。

その時の情報伝達手段がIT日報です。せっかく営業担当者が収集してきた顧客現場の情報は、いち早く上司や他部門に伝達し、次のアクションに活かさなければなりません。

ここで大切なことは、吸い上げる情報は営業担当者の行動ではなく、顧客の反応やニーズ、競合他社の動きです。 (さらに…)

『顧客を知る』とは、顧客の判断基準を知ること

顧客を創造する日報の活用

顧客の可視化のためには、日報を『モニタリングの仕組みとして日報を育てる』で紹介した4段階のうち、3段階以上に成長させなければなりません。

営業担当者が自分がサボっていないことを上司に訴えるための『行動管理日報』では、いくらビッシリ書かれていても顧客を可視化できません。

顧客の可視化が始まるのは「次にどうするか」という次回予定を記入する『顧客創造日報』からです。

「次にどうするか」を書き込みためには、前回訪問した時の顧客の反応や状況も書かなければなりません。

仮に、ある顧客を訪問して「おたくのC(商品名)が優れているのは分かったけど、ちょっと高いな」という反応だったとします。

そこで次回の訪問では、イニシャルコストだけを見ると高いように思うが、ランニングコストまで考えれば2~3年で総費用は抑えられるという資料を用意してコストの話を詰めると考えました。

次回予定にその旨を書き込む際は、「ちょっと高いな」と顧客が価格に懸念を示したことを書いておかないと意味が通じません。

「商品Cを提案した。次回はコストの話を詰める」だけでは、何故そういう展開になるのか分かりません。

顧客の反応や状況も書くとしたら、こんな文例でしょうか。

「商品Cを提案したところ、内容は評価してもらったが、価格に懸念を示されたので、次回はイニシャルコストとランニングコストが分かる資料を作成してコストの懸念を払拭しに行きます」 (さらに…)

顧客が見えてくれば、全社営業体制が動き出す

顧客の声を営業担当者が伝言するだけで他部門は動かない

顧客のニーズや競合他社の動きが見えてくると、そこに新商品や新サービスなどを創るヒントがあったり、顧客満足度を上げていくアイデアが落ちていたりするものです。

マーケット縮小時代には新しい商品や分野へのチャレンジが必須ですから、こうした情報は大変ありがたく、また価値があるものです。

しかし、そうした情報も社内では必ずしも歓迎されず、実際の開発や改善に活かされないことが少なくありません。顧客からのクレームや要望は営業担当者が聞いてきて、まず営業部内で報告がなされます。

そこで似たようなクレームが頻発していたり、同じような要望が上がってくるようだと、該当部署に伝えられますが、その時の伝えられた側の受け止め方が問題なのです。

「もっと安くして」「もっとおいしくして」「値上げはせずに機能を上げて」などの顧客の声があれば、それを真摯にまたは謙虚に受け止めて改善するしかないのです。

ところが、現場で毎日朝から晩までがんばっている人にとっては、「今でも大変なのに、これ以上どうすればいいのか」と、頭では分かっていても心が受け容れられない状態になることが多いのです。

しかも、営業部門からの伝え方が顧客の声の代弁として強気なものですから、「また営業部の都合のいいことばかり言いやがって」と、よけい感情的に拒否したくなるのです。

もし、「そんなこと言っても無理ですよ」と言おうものなら、「実際に客先に行って怒られている俺達の身にもなってみろ!」と激昂されるものですから、口先では「分かりました」と言うものの、腹の中では「できるわけないだろ」と思っていたりするものです。

これでは、せっかくの顧客の声が活かされるわけがありません。 (さらに…)

業績アップに直結する顧客データベースを作る

取引できなかった顧客情報も蓄積

顧客の可視化が進み、顧客情報が共有されていくと、このデータベースが顧客のダムになります。

プロフィールから全社での顧客とのやり取り、その際の推察、発生したクレームや要望、それへの対応結果、さらにその顧客から発生した案件や物件の状況など、様々な情報がIT日報を通じて蓄積・保存されていきます。

当然再利用しなければもったいないですから、これを活用します。

顧客には、まだ取引のない、見込み段階の人や失注してしまった顧客も含みますから、日々顧客のダムには新しい顧客が登録されていくことになります。

どの会社でも、受注して取引が発生した顧客の情報は持っています。

請求書を発行したりするからです。

しかし、失注した先の情報まで蓄積している会社は非常に少ないのです。

顧客はどんどん減っていく時代だというのに、もったいない話です。

その時は買っていただけなくても、どういうニーズがあるのかを聞いて情報を蓄積しておけば、それにあった新商品を販売する時に役立ちます。

情報が蓄積されれば、検索して新商品の見込み客をピックアップすることも簡単にできます。

競合他社に案件を取られてしまったケースでも、その情報を蓄積しておくのです。

失注した時は、裏を返せば顧客が断った時であり、多少申し訳ないという気持ちもあって、色々な情報を教えてくれるものです。

あまり矢継ぎ早に質問しても気分を害してしまいますが、「どちらで買われたのですか?」「おいくらでしたか?」「現金ですか? それともカードで?」といったことをさりげなく聞いて、IT日報に情報を登録しておきます。 (さらに…)

1番大切な財産が顧客である?

顧客第一」とか「お客様は神」といった理念を掲げるのはよいのですが、それが空念仏になっていては困ります。

「顧客が1番大切だ」と言いながら、その人の情報を頭の中や個人の手帳やパソコンの中にしまい込んでいるようでは、顧客第一とはいえません。 (さらに…)