見える化経営

これを見た方には『百見は一行にしかす』の精神でぜひ実行に移していただきたいと思います。可視化経営で先の見えない時代を乗り切りましょう。

社員や顧客が共感共鳴できる戦略マップづくり

○○業とどう名乗るかで将来が決まる

○○業とどう名乗るかで将来が決まる

事業ドメインの物理的定義と機能的定義の違いについて最初に指摘したのは、ハーバード大学尾T・レビット博士です。

レビット博士は、アメリカの鉄道会社がトラック輸送の登場によって低迷したのは、自社を『鉄道業』と定義してしまったからで、『輸送業』と機能的に定義していれば、トラック輸送を自社の事業領域として取り込むことができたはずだと指摘しました。

また、映画会社がテレビの登場によって衰退したのは、自社を『映画屋』と認識したからで、『娯楽提供業』と考えていればテレビも新しいビジネスチャンスと捉えられたはずだとも指摘しています。 (さらに…)

3年後の戦略マップ、単年後の戦術マップを作る

3年後の戦略マップ、単年後の戦術マップを作る

3年後に向けたQ社の戦略マップ

せっかく思い描いた将来ビジョンも、実現に向けた行動をしなければ意味がありません。

10年後のビジョンマップでは具体的なアクションに落としにくいので、2~3年後の戦略マップに落とし込みます。

Q社の例で説明しましょう。20年後への準備段階ですから、何点かチャレンジ的な目標がありますが、かなり現実的な内容になっています。

この3年でやっておきたいチャレンジは、『首都圏への販売実績づくり』と『おにぎりショップの実験店オープン』です。

実験店の立地は、中国地方最大の都市・広島と仮定しましょう。

現状の取り組みからある程度目途が立っているのが、『生産者とのネットワークづくり』と『特別栽培米と呼ばれる減農薬、減化学肥料の栽培方法の取り組み』です。

生産者は地元と、既にコンタクトしたことがある新潟の佐渡との話を進めていきたいと考えています。

現状で人気の『コシヒカリ』の産地を他より先に押さえなければなりません。

これまでは秋田だけでインパクトが弱かったのですが、この品揃えを持って首都圏の高級スーパーへスポットでも実績を作っておきたいものです。

人材と変革の視点では、米作りや食味鑑定などのノウハウ習得と集荷担当の専任化を進めたいと考えています。 (さらに…)

20年後に向けた会社のビジョンマップを作る

20年後に向けた会社のビジョンマップを作る

バランス・スコアカードの考え方をベースに

この時点では、自社の将来像や1番になるポイント、経営資源の限界やそれを補うためのアイデアなどがバラバラな状態です。

これをビジョンマップに落とし込むことで整理していきます。

戦略のマップ化については、ハーバード大学のロバート・S・キャプラン教授と経営コンサルタントのデビット・P・ノートンが1992年に発表した『バランス・スコアカード』が有名です。

バランス・スコアカードでは、日々の活動に落とし込むスコアカードにリンクさせる関係で、どうしてもマップが戦術的なものとなり、単年度の目標をマップ化しがちになるため、『ビジョンマップ』『戦略マップ』『戦術マップ』の3つに展開することをおすすめします。

この3段階でマップを描いた方が、より戦略的な思考ができると思うからです。

ここで『ビジョンマップ』と呼んでいるのは、バランス・スコアカードの戦略マップを20年後にシフトさせたものだと思ってください。

同じように、財務、顧客、業務、人材と変革の4つの視点でビジョンを整理していきますが、1つ通常と違う点があります。

通常のバランス・スコアカードでは、戦略マップはそのままスコアカードと直結しているので、戦略マップ上の戦略目標(1つ1つの目標項目)は数値基準などはなく、抽象的なものでよいとなっていますが、ここでのビジョンマップは、それだけを見て20年後の将来像が見えることを重視しているので、マップが見た人がイメージしやすいように数値基準や具体名も入れ込みます。 (さらに…)

事業ドメインを設定し直すことで未来が見える

事業ドメインを設定し直すことで未来が見える

固定観念に縛られた事業ドメインの弊害

現時点での経営資源を外し、1番の領域、独自の戦略を考えていく時、最も障害になるのが「うちは何業(屋)だ」と考える事業ドメインの固定観念です。

多くの会社は、政府が統計データをとるために決めた標準産業分類というカテゴリーによって事業を定義しています。

『○○製造業』『○○小売業』というものです。

何故分類できるかというと、似たような事業を行っている事業者が統計を取るほど多いからです。

似たような事業者が少ない事業は『その他』に入れられてしまいます。

人口増加のマーケット拡大期には、新しい分類ができると同時に同業組合ができ、関係者は「ようやく業界として認知された」と喜びました。

業界として認知されるほどのマーケットに拡大したというのが理由であり、もう『その他』ではないという、訳の分からない安心感です。

同業組合ができて政治献金をして、業界の秩序を乱さないようにしていけば、マーケットの拡大と共に横並びで成長できたのがマーケット拡大期です。

しかし、今はこうした発想、思考から脱却しなければなりません。

既に似たようなことをやっている事業者が何千何万といる枠組みで考えていては、独自性のある戦略は生まれません。 (さらに…)

同業他社との相対比較からは独自性のある戦略は生まれない

同業他社との相対比較からは独自性のある戦略は生まれない

自社にしかできない、やるべきこととは

経営戦略の究極の目標は、自社にしかできない事業を独占的に行い、他社と全く戦う必要がない状態にすることです。

孫子の兵法でも「100回戦って100回勝つのは最善の戦い方ではなく、戦わずして勝利するのが最善の戦略である」と説いています。

まず、自社にしかできないことは何か探ってみましょう。

「そんなのがあったら苦労しない」と思われるかもしれませんが、どうしても見つからなければ、これから作らなければなりません。

次に、自社がやるべきだと思えるビジネス、業務はありませんか?

これは絶対自社でやったら上手くいくと思える仕事、自分たちが一番思い入れを持って取り組めると確信できる仕事です。

多少うぬぼれがあっても、そう思えることが重要です。

さらに「これは他社はやらないだろう」と思える仕事、辛い、大変、面倒な仕事はありませんか?

やろうと思えばできるが、嫌がってやりたがらないだろうという仕事です。

これは、中小企業で結構使えます。

「こんな仕事、儲からなくて誰もやりたがらないだろう」という仕事に取り組んで、大きく飛躍した会社も少なくありません。

他社が嫌がる仕事をやっていくと、いつしか他社はやりたくてもできない仕事になっていくものです。

警備サービス・システム会社のセコムが創業した当時、会社の見回り警備はその会社の社員が交代で行う宿直が常識でした。

顧客の側も警備を頼むという発想(ニーズ)がなく、また物騒な仕事でもあり他社では思い付かないビジネスでした。

「自社には何の取り柄もない」と悲観的にならず、20年かけて自社の独壇場を作ればよいのです。

20年間で無から有を生むことも可能で、必ず将来ビジョンのマップが浮かんでくるはずです。 (さらに…)

まず20年後の自社の姿を想像してみる

まず20年後の自社の姿を想像してみる

社員自身のライフカレンダーを作る

可視化経営の実現を目指すプロジェクトを立ち上げたら、最初に20年後の自社の姿を予測するテーマで検討してみましょう。

まず、プロジェクトメンバーと主要幹部のライフカレンダーを書いてみます。

20年後に何歳になって、その時家族は何歳になっていますか?

30代の若手も20年後は50代、定年まで10年切っているかもしれません。

今は小学生の子どもも、大学を出て社会人です。

給料も増えないと学費も出せませんね。

マイホームのローンもあります。

その時、会社は給料アップできる状態でしょうか?

40歳の経営者も20年後は60歳。そろそろ引退ですか?

お子さんは後を継いでくれますか?

後継経営者であれば、先代は20年後いくつですか?

いつまで相談できますか?

今、会社になくてはならない古参の幹部社員が50代だとすると、20年後は70代、定年でいなくなっています。

それに対する備えはしていますか?

後を託せる人材は育っていますか? (さらに…)