見える化経営

これを見た方には『百見は一行にしかす』の精神でぜひ実行に移していただきたいと思います。可視化経営で先の見えない時代を乗り切りましょう。

可視化経営を実現する組織条件

士は己を知る者の為に死す

士は己を知る者の為に死す

『戦国策』は、中国の戦国時代、遊説の死の言説、国策、その他逸話を前漢の学者、劉向が編纂し、まとめたものです。

この中に、「士為知己者死 女為悦己者容(士は己を知る者為に死し、女は己を悦ぶ者の為に容(かたちづく)る)」という一節があります。

豫譲(よじょう)という人物の言葉ですが、そのエピソードを簡単に紹介しましょう。 (さらに…)

社員株主を作って経営を可視化する疑似株式公開

社員株主を作って経営を可視化する疑似株式公開

社員株主化がモチベーションをアップさせる

上場企業においては、内部統制やコンプライアンス、社会的責任を追求されると同時に社外への説明責任が要求されるため、社内外に向けて可視化経営を一層進めなければなりません。

未上場である中堅・中小企業も、上場を選択しない場合にも上場企業に準ずる可視化を目指して欲しいものです。

中小のオーナーだから閉鎖的でよいというわけにはいきません。

これからは閉鎖系のブラックボックス企業には、若くて優秀な人材が集まらなくなるでしょう。

そこで、おすすめしたいのが社員を株主にする疑似株式公開です。

これは現在問題になっている中小企業の後継者不足の解決先にもなりますし、社員1人ひとりの頭脳工場を動かさなければならない、これからの経営のあるべき姿を実現するよい方法だと思います。

社員が株主になれば、「会社は誰のものか」などという不毛な議論をしなくて済みます。

『全個一如』の考え方を理念としてだけでなく実際の仕組みとして実現することができるのです。

これは社員のモチベーションアップに非常に有効です。

株式上場は目指さなくても、社員株主会社を目指すというのは中小企業にはよい目標になりますし、社員の将来ビジョンも描きやすくなるでしょう。

株式上場は、内部統制のための費用や監査法人などが高くなり、よほど革新的な技術があってそれを活かす資金需要があるか、知名度アップや人材採用のメリットがない限り、割が合わなくなっています。

それよりも経営の自由度を残しつつ、全社員が一体となって経営に取り組む社員株主化を進めた方が、より多くの企業にメリットがあると思います。 (さらに…)

社員1人ひとりが1日24時間をセルフコントロールする

社員1人ひとりが1日24時間をセルフコントロールする

自分の時間以外は他人の時間?

人にとって最も平等な資源とは、1日24時間という時間です。

金持ちでも貧乏人でも、1日の時間が増えたり減ったりすることはありません。

この最も平等な1日24時間をフル活用しようというのが『自己発動』の考え方です。

工場をフル稼働させる時は、24時間ノンストップで3交代勤務にします。

それが1番効率がいいからです。

頭脳もフル稼働させる時は、24時間全部を自分の時間として活用したいところですが、そういうわけにもいきません。

学校や会社に行ったり、食事や睡眠を取ったり……しかし、1日24時間は全ての人にとって平等な資源のはずです。

そもそも1日24時間全てが自分の時間であり、他人の時間など1秒たりとも存在しません。

何がいけないかというと、家でテレビを見たり、ゲームをしたり、好きな本を読んだりと、好き勝手にしている時間を『自分の時間』と考えていることです。 (さらに…)

全体は個から影響を受け、個は全体から影響を受ける

全体は個から影響を受け、個は全体から影響を受ける

『全個一如』の関係

『全個一如』とは、全体と個の関係であり、全体とその部分である個が切り離すことのできない一体の関係であることを示しています。

例えば会社を全体とすると、個は個々の社員になります。

社員が集まって会社が形成されており、社員は全体である会社からの影響を受けます。

会社は個人が集まって、初めて会社としての実体があることになります。

法人登記をしただけで社員のいない会社は、幽霊会社、ダミー会社と呼ばれ、実体があるとは認められません。

会社の評判が高ければ、個人の評判も高くなりますし、会社の評判が悪ければ、個人の評判も落ちてしまいます。

逆の場合も同じです。 (さらに…)

我が子を見守るように部下を見守る

我が子を見守るように部下を見守る

社員1人ひとりの個性を活かし、能力を引き出す観点から捕捉を。

ここが、可視化経営を絵空事で終わらせず、実際に運用していくための非常に重要なポイントです。

相互牽制やその土台となるIT日報を活用した、フルオープンの開放系組織について説明すると、多くの人が社員の管理強化、部下への締め付けであると感じます。

未だに社員の手足を動かしさえすればよいと考え、部下の管理強化ばかりに関心を持つ古い考えの人がいることも事実ですが、相互牽制やIT日報は部下を管理し監視するためのものではなく、がんばりや苦労を見守るためのものです。 (さらに…)

可視化経営のベースになる4つの組織条件

可視化経営のベースになる4つの組織条件

条件1 情報は隠さずフルオープン

可視化経営を実現する組織の第1条件は、『開放されている』ことです。

内と外とが閉ざされておらず、物質やエネルギー、情報などの交換が行われるシステムです。

個々の社員は、自分の情報を仕舞い込まず、各部署、各拠点も特別な社外情報を除いてオープンにします。

「何でもオープンにしたら問題が起こる」と抵抗感もあるでしょう。

しかし、隠そうと思っても隠せないのが現実ではないでしょうか。

隠しているつもりが実は丸見えだったという方が1番リスクになります。

実際に、経営者がオープンにしたくないと思っている業務を行っている社員もいるわけです。

かつてのように、会社が社員の一生を面倒見て、社員も滅多に辞めないような組織だったら「黙っておけ」と口封じもできたでしょう。

しかし、人材の流動化は当たり前になり、開放系になってしまっています。

隠そうと思っても隠せないのであれば、いっそ原則フルオープンとし、その上でどうするかを考えた方がよいのです。

もちろん、無用な情報のオープン化がよくない面もあるでしょう。

全社員の給与を公開したり、評価をオープンにしたりする必要はありません。

そうした人間の嫉妬や蔑みを生み、必要以上の他社比較させるような情報まで開示すべきではありません。

また、秘伝のレシピなどもオープンにする必要はないでしょう。

それ以外の情報を原則フルオープンにします。

オープンにできないものは、そこに公正さ、公平さがあるか十分吟味すべきでしょう。

「情報をオープンにする」ということは、情報の提供だけでなく、オープンに情報を受け容れることでもあります。

「他人のことは知らない」「他部署のことは関係ない」という姿勢ではなく、広く関心を持ち、情報をキャッチするアンテナを掲げていなければなりません。

このように、組織が『隠さずフルオープン』状態になり、外部とエネルギーや情報の交換が行われると、組織内に“揺らぎ”が生じ、非平衡状態になります。

バランスが崩れ、衝突や摩擦も起きてきます。

安定した時代には、こうした状態はよくないことのように感じたものですが、これからの時代に新しいものを生み出していくには、多少バランスが崩れて“揺らぎ”があることが必要なのです。 (さらに…)