PDCAの極意

典型的なマネジメント手法をなぜか実践できない人が多いのです。ここでは、その実践できない理由を解説します。

実行を妨げる人間の特性を理解しましょう

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●プロジェクトマネジメントにみる問題点とは…

PDCAサイクルに取り上げたい業務は、プロジェクトの要素を持っているものが比較的多いと言えます。

ここで、プロジェクトマネジメントについて、考えてみましょう。

プロジェクトマネジメントとは、「商品開発やシステム開発を推進する際に、スケジュールを守りながら完成するまできちっと管理しよう」という考え方です。

開発業務には数多くの人が携わっており、プロジェクトマネジャーは、そのメンバーが実施するそれぞれの業務の進捗状況をコントロールしなければなりません。

商品開発やシステム開発の遅れはそのまま直接コストアップにつながることもあり、徹底したマネジメントが求められます。

ですから、プロジェクトマネジメントでは、プロジェクトマネジャーが抱える問題点から学ぶことができます。

(1)学生症候群

皆さんの学生の頃を思い出してください。

必ず定期的に試験が実施されていたのではないでしょうか。

試験の日程は、スケジュール化されているので、本来であれば試験に向けて着々と計画を立てて準備を進めていけば良いということは誰もが分かっていたことです。

しかし、いったいどれだけの学生が、この本来あるべきことを実践できていたでしょうか。

おそらく、できていたのはほんの一握りに満たない学生でしょう。

ほとんどの学生は試験直前になってから試験勉強ということになっていたのではないでしょうか。

もちろん、計画を立てて取り組んでいた方もいると思いますが、ここで言いたいのは、「得てして、人は追い込まれるまで後回しにしてしまう習性を持ってる」ということです。

PDCAマネジメントでも「やるべきことと期限」をきめて実施することになりますが、期限の直前になってから焦り始め、期限の前日にはかなり追い込まれた状況になるといった傾向が見られます。

(2)必要以上の時間設定

日頃の業務で、上司から依頼された際に「いつまでにできる?」と聞かれどのように答えているでしょうか。

本当に簡単な業務であれば「すぐできます」と答えるでしょうが、重要で少し時間の掛かりそうな業務は、かなり余裕をみて答えるのではないでしょうか。

これが「必要以上の時間設定」と呼ばれる理由です。

必要以上の時間設定が好ましくないのは、例えば3日でできそうな業務を1週間と答え、やはり3日でできてしまった時、完了したと報告しないケースが圧倒的に多いからです。

「約束の1週間まで少し余裕があるから、もう少し工夫してみよう」と考えたり、「あまり早く報告するとまた次の仕事が依頼されるかもしれないし、3日でできるならばと、次の仕事で無理な時間に設定されても困る」と考えたりして、結局1週間後に報告するといったことになります。

(3)掛け持ち

一人の人が複数の業務を掛け持ちしながら仕事を進めていることは、珍しいことではありません。

それは、日々の業務もあればPDCAサイクルに則って進める業務もあり、それぞれの業務の中にもさらに細分化された役割分担がありますから、いろいろな業務を掛け持ちしているのが、もはや当たり前である場合が多いわけです。

といっても、個人単位ではその進め方によって、スピードに大きな差がついていきます。

例えば、複数の業務を掛け持ちしている場合を考えてみると、毎日それぞれを少しずつ進める場合と、集中的に取り組んで一つずつ終わらせていく場合とでは、当然集中的に取り組む方がスピードは上がります。

異なる業務に取り掛かるには、物理的、心理的な準備を必要とする分、コマ切れに進めようとすればするほど、当然に準備の時間が掛かるのです。

このことは、プロジェクトマネジメントとしては、掛け持ち厳禁という話になってしまうぐらいの非効率な進め方になります。

しかも、現場では進捗状況をたずねられた時に、全く手を付けていませんというのもどうかと考えて、結果的に非効率な方法を取ってしまうことになるわけです。

「学生症候群」「必要以上の時間設定」「掛け持ち」にみられるように、人は「なぜかそうしてしまう」という行動習性があります。

このことをリーダーが意識しておくことで、マネジメントで工夫できるポイントがかなりあるのです。


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