PDCAの極意

典型的なマネジメント手法をなぜか実践できない人が多いのです。ここでは、その実践できない理由を解説します。

改善が実現できるかどうかの分かれ道は「しがらみ」です

改善が実現できるかどうかの分かれ道は「しがらみ」です

改善が実現できるかどうかの分かれ道は「しがらみ」です

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●「本当はもっとこうすれば良かったのに……」をなくしましょう。

評価(C)の時点で確認した「進捗状況の良くない部分」を改善(A)していく、つまり悪いところを修正して良くするわけなので、成果が出るのが当然だと思いませんか。

当然、PDCAのサイクルを正しく回転させている人は、成果を出している確率が圧倒的に高いという事実があります。

一方、一見回転させているように見えているのに、なかなか成果に結びつかない状況に陥っている人もいます。

この成果が出る、出ないのかの差が「しがらみ」なのです。

それはどういうことかと、詳しく述べると、ビジネスは様々な人たちと進めていくものです。

会社はいくつかの組織で成り立っています。

もちろん、規模によって多少の違いはありますが、部門間、上司、同期、部下と、社内の人間と関わりを持たなければ仕事をやり遂げることはできません。

さらに、取引先や消費者などと、社外との関係も重要です。

当然、仕事をスムーズに進めていくためには、関係者と良好な関係を築かなければなりませんが、しかし、それをあまりにも優先することによって、正常な改善が行われない場合が頻繁に起きているのです。

「本当はこうすれば、もっとお客さまに喜んでもらえるのに」「本当はこうすればもっと効率よく仕事ができるはずなのに」「本当はこうすればもっと売上げが上がるのに」と皆さんも、このように思うことがあると思います。

「本当はこうすれば」がなんとなく思っているにもかかわらず、「他部門の意向と合わないかもしれないから」「上司あるいは部下に受け入れられないかも知れないから」「取引先との良好な関係を壊したくないから」といった理由で、胸中では最適だと分かっている提案を、言い出せなかったような経験です。

●カルロス・ゴーンが使命を全うできた理由は…

皆さんもよくご存じの日産自動車のトップであるゴー氏が、経営危機に瀕していた同社を短期間に再建したことはあまりにも有名ですね。

彼がとてつもないスピードで実践したのは、旧経営陣が「本当はこうすれば会社はもっと良くなるのに」とそれまでに考えていたことではないでしょうか。

それは、旧経営陣が「なんとなく」考えたり、感じていたことにもかかわらず、「これまで系列として協力してくれた協力企業に無理な要求はできない」「地域に密着して、たくさんの従業員に働いてもらっている工場を簡単に閉鎖することはできない」と避けてきた結果、最終的には、どうにもならない状況に陥ってしまったわけです。

要するに、様々な「しがらみ」でがんじがらめの状態だったと言えるでしょう。

その一方、ゴーン氏には、そのような「しがらみ」はありませんでした。

だから簡単だったとは全く思いませんが、あの大きな組織のベクトルを一つの方向に向けていくためには、とてつもない労力が掛かったことでしょう。

日産自動車を再建させることが彼に課せられた使命であり、その使命を果たすためには、過去の「しがらみ」よりも「今、本当にやらなければならないこと」を実行するべきと考え、そこに力を注いだからこそ、改善が果たせたのではないでしょうか。

ビジネスは、様々な人たちとの関わりの中で進められていくものだからこそ、当然「しがらみ」が起きます。

これがPDCAサイクルを回転しなくなる、原因の源が、「しがらみ」にあるように思えます。

だからこそ、「しがらみ」からの脱却が、改善の段階の最大のポイントになるのです。


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