PDCAの極意

典型的なマネジメント手法をなぜか実践できない人が多いのです。ここでは、その実践できない理由を解説します。

計画策定の段階で勝負は、ほぼ決まります
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計画策定の段階で勝負は、ほぼ決まります

「やらされている」意識を持たせることが失敗を招きます

「やらされている」意識を持たせることが失敗を招きます

PDCAサイクルの計画リーダー自身がつくることです。

前述で何度も、PDCAサイクルの最初のステップである「P(計画)」でつまずいていて、上からの目標値をそのまま掲げているだけで具体策もない状態では、当然、PDCAサイクルは回るはずがありません。

計画段階でつまずく大きな原因は、リーダー自身が「計画はつくらされるもの」「会社にやらされている」と思い込んでいることが挙げられます。

まるで他人事のまま進行させているため、自発的な行動を起こしません。

その結果、実行(D)したのちに評価(C)、改善(A)を行なうべき会議の場でも、この思い込みが問題を引き起こしています。

目標に対しての進捗確認や結果確認を行なうのみで、次の計画(P)につなげようという動きが出てこないのです。

例えば、会社の各部門では次のような状況が良くみられます。

営業部門の会議では、「先月の売上げ目標に対しては、90%の達成率で終わってしまいました。メンバー全員頑張っていますが、新規獲得に苦労しているのが現状です。したがって今月以降、さらに新規訪問強化を打ち出して月間目標の達成に努めます」。 (さらに…)

目標は、目的のための手段であるのです

目標は、目的のための手段であるのです

●何のための目標で、何のための計画であるか…

計画は目標を達成するために策定します。

そして、目標は、目的に向かっていくためにクリアするものです。

その目標は、売上げ目標、利益目標といった数値で表せるものもあります。

また、給与・評価制度をつくる、業務マニュアルをつくる、教育体系を整備する、システムを構築する、といったように、会社として整備していくことを表す場合もあります。

そして、それは「目的」と「手段」の関係でいえば、目的は「手段」ということです。

例えば、給与・評価制度。

これは「これが正しい」といったものはありません。

会社の状況において臨機応変に変えていくべきだと考えます。 (さらに…)

「目的」を現場ならではの視点で考えましょう

「目的」を現場ならではの視点で考えましょう

リーダーが中心となって議論するテーマは…

経営する側でないリーダーからは、企業においての「目的」は「経営陣が示すべきでないか」という声が聞こえてきますが、会社の規模によっては経営陣との距離が遠くて難しい場合もあるでしょうが、経営陣も巻き込んだ形で会社の「目的」を明確化することに取り組んで欲しいのです。

もちろん本来は会社全体で議論すべきことですが、唯一、経営陣との議論だけでは明らかにならないテーマが、「お客さまとの約束」です。

このテーマは、現場のリーダー、あるいは社員の方々を巻き込んで進めていく手法を取っていきます。 (さらに…)

「計画」を作成するには…

「計画」を作成するには…

●背伸びしていない計画づくり

計画策定でよく誤解されるのが、「やるべきことをどんどん計画の中に落とし込まなければならない」という考え方です。

この考え方で行くと結局何も手が付けられずに放置される事項が発生します。

それは、実行できる範囲の量の「やるべきこと」であれば問題がないのですが、考えつくモノを「あれもこれも」と詰め込んでしまって、結局やらなかった、できなかったと、いったことになるのです。

ですから、目安としては、「計画通りに実行すれば必ず目標が達成できる」という必要最小限レベルの落とし込みです。

例えば、決算期末などの会社における区切りは、そもそも税金を徴収されるために決められたルールであり、一方、会社の仕事は区切りなく日々続いています。

そのように続く業務の中、1年間の見直しも満足に行われずに、新しくやるべきことを次々と追加してしまうと、多くの会社では、それまでの業務で手いっぱいで、余裕がなくいくら時間があっても足りないといった状況になってしまいます。

消化不良のままで、放置されてしまうのは当然のことです。 (さらに…)

正しい事実を把握しましょう

正しい事実を把握しましょう

●問題の根本的な原因を解決しなければなりません。

前項で、計画をつくるスタートは、現状を見直し問題点をメンバー全員で共有しなければならいと述べましたが、ここで必要なポイントは、「正しい事実を把握すること」です。

しかし、この当たり前のようなことが、現実には、なかなか難しいのです。

例を挙げて説明しましょう。

あるコンサルタントが、システム販売会社B社の営業部長から「拠点長のマネジメント能力を高めたいので、教育プログラムをつくって実施したい」という相談を受けたのです。

B社は約30拠点の営業所を展開していますが、拠点長によって業績に大きなバラツキが出ているというのです。

一口にマネジメント能力といっても様々な要素が含まれています。

ですからコンサルタントは、「B社の拠点長はどんなマネジメントのスキルが必要なのか」を見付けるために、全拠点長と話をすることにしたのです。 (さらに…)

事実をどのように認識するかがポイントです

事実をどのように認識するかがポイントです

●問題の捉え方次第で、正しい解決方法が見つかります。

正しい事実を洗い出しら、それをどう認識するかが大きなポイントになります。

言い方を換えて言うと「どう理解するか」または「どう解釈するのか」ということです。

例えば、「部門間のカベ」という問題を例にすると、それは、単純にコミュニケーションが少ない、または、無いということで、他の部門が何をやっているのか分からない、ということが問題視される場合もあります。

この問題をどう認識すれば良いのかは、その会社の状況によって変わります。

事務所が離れていたりして、物理的に難しいケースもあれば、風土的にコミュニケーションがとりづらいこともあるでしょう。

ここで、認識しなければならないのは「そのことは、本当に問題なのか」ということです。

業務上の必要なコミュニケーションも取れていない、すなわち業務上欠落していることが、会社の業績に関わっているという事実があれば、会社として対応策を考える必要があるかもしれません。 (さらに…)

「勝てるイメージがある」計画が必要です

「勝てるイメージがある」計画が必要です

●「勝てるイメージ」をつくるプロセスは…

これまで、解決すべき課題をいかにして明らかにするのか、について述べてきました。

これが「目標」になります。

企業における目標とは「数値で表されるものと」「解決すべき課題」の2通りに分類できます。

また、「計画」とは、これらの目標を達成するために立てるモノです。

そして、皆さんが立てる企画によって、「勝てるイメージ」がわいてこなければなりません。

「勝てるイメージ」とは、決めた目標を達成できるイメージです。

例えば、営業部門のリーダーと計画を立てる時は、次のようなプロセスで進めます。 (さらに…)

立てた計画は、実行に値するのかを検証します

立てた計画は、実行に値するのかを検証します

●具体的に何をするのか、順序立ててチェックします。

ここでは、「勝てるイメージ」ができたところで、実行レベルに落とし込みます。

計画とは「何を」「いつまでに」「誰が」「どうやって」がもれなく表現されているモノを言います。

すなわちやるべきことが全て見えている状態でなければ意味がありません。

その中でも、最も重要なポイントは、「何を」について極力細分化していくことです。

例えば、「給与・評価制度の見直し」という目標を例に考えてみましょう。

では、悪い例では、このようになります。

○「何を」→給与・評価制度の見直しを

○「いつまでも」→上半期中に

○「誰が」→リーダーである自分と担当者2名が

○「どうやって」→………?

これは、「何を」の部分に目的を入れてしまうのがそもそも間違っていますが、ここでは、理解してもらい点は、「何を」が大きなくくりのままだと、「どうやって」を考えるのが難しいということです。

少なくともスタート段階では「何を」の部分に中間目標を入れて考えてみると良いでしょう。

では、ここで正しいプロセスを整理してみましょう。

(1)現行制度の問題点の整理

(2)見直すポイントの抽出

(3)見直し後のメリットとデメリットを整理

(4)見直し案の決定

(5)制度移行スケジュール策定

(6)役員会決裁

などです。一般的にはこのようなプロセスになります。

では、(1)を例に計画へ落とし込んでみましょう。

○「何を」→現行制度の問題点の整理を

○「いつまでに」→1ヵ月以内に

○「誰が」→担当メンバー▽▽が

○「どうやって」→各部門責任者のヒアリング、社員アンケート、を実施する

これで少し計画らしくなってきました。

重要なのは、これで終わりでなく、「どうやって」の部分に「各部門責任者のヒアリングと社員アンケート」と出てきたので、これをさらに、企画に落とし込みます。

○「何を」→各部門の責任者のヒアリングを

○「いつまでに」→1週間以内に

○「誰が」→担当メンバー▽▽が

○「どうやって」→ヒアリング項目作成、責任者へのアポ、を実施する

少なくとも計画はこのレベルまで落とし込んでおく必要があります。 (さらに…)